夏は寒天で乗り切る!超絶長持ちする発酵式CO2ボトルのレシピ

オークロの気泡まつり水槽用品
この記事は約9分で読めます。

こんにちは。にのじです。

今回は、私が使っている発酵式CO2ボトルのレシピと作り方を紹介します。寒天で固める方式を採用したところ、それほど手間がかからずに凄く長持ちさせることができましたので、まだ試していない方はやってみる価値有りだと思います。作る過程で色々と調べ物をしたので、自分のための備忘録も兼ねて情報を整理してみました。化学式なんかもちょろっと出てくるので、苦手な方は読みたい部分だけ読んで頂く感じでお願いします。

にのじ
にのじ

レシピと作り方だけ知りたい方は目次から飛ぶことをオススメします。

水槽におけるCO2添加の概要

本格的な水草育成を目的に管理されている水槽では、光合成に必要な二酸化炭素()の添加が必須です。CO2の添加方法はおおよそ以下のようなバリエーションがありますが、それぞれ特徴があり一長一短といった感じです。詳しく説明してくれているサイトはたくさんあるので、私個人の認識でざっくりとそれぞれの概要を記載しておきます。※鵜呑みにしないで下さい

製品系

大型ボンベ

ビール等の炭酸飲料に二酸化炭素を注入するための業務用ボンベ(いわゆるミドボン)。ボンベ自体の値段が高くイニシャルコストが高いことと、大きいので水槽台の中に入らない可能性があることがネック。しかしランニングコストは非常に安く、前述の点さえ我慢できれば一番快適な添加方法であり、ついでに家でハイボールが飲み放題になるおまけつき。空になったら酒屋さんへ持ち込んで充填してもらうので、車が無いと厳しそう。

小型ボンベ

アクアショップで売られている水槽用のボンベ。小型なので水槽台によっては収納可能。必要な機材が一式揃った1万円台のセットがお得らしい。空になったらボンベごと交換するので、ランニングコストはミドボンよりも高くつく。CO2の削減が国際的に求められている今、大気中のCO2を吸引してボンベに詰め込む技術が開発されて全てのアクアリストと地球が救われることを切に願う。

タブレット

「水槽に入れるだけでCO2の泡が発生するよ!」的な錠剤。生体が齧ったらなんか嫌なので詳しく調べていない。(さすがに生体への影響はないはずなので、気持ちの問題です)

自作系

イースト菌が嫌気環境(酸素が無い環境)において呼吸の代わりにアルコール発酵を行う性質を利用し、グルコースを与え二酸化炭素を発生させる方式。副産物としてエタノールが生成される。とりあえずCO2を添加してみたい人にとっては他の方法に比べてイニシャルコストが安く手を出しやすい。ただし頻繁に詰め替えを行う必要があり、ランニングコストは小型ボンベとそれほど変わらないボトル内の温度とCO2の発生量が比例してしまうことと、添加量の調整ができないので照明を点灯していない時間帯の対策をどうするかがネック。この発酵を化学式で表すと以下の通り。

$$\mbox{C}_6\mbox{H}_{12}\mbox{O}_6 \to 2\mbox{C}_2\mbox{H}_{5}\mbox{OH} + 2\mbox{CO}_2$$

化学反応式

クエン酸と重曹(炭酸水素ナトリウム)の水溶液を反応させ、二酸化炭素を発生させる方式。必要機材を揃えるためのイニシャルコストがやや高い点がネックだが、温度の影響を受けないことと添加量の調整ができることが発酵式と比べて優秀。この反応を化学式で表すと以下の通り。※長いのでスマホではスクロールが必要です。

$$\mbox{C}_6\mbox{H}_8\mbox{O}_7 + 3\mbox{NaHCO}_3 \to \mbox{Na}_3 \mbox{C}_6\mbox{H}_5\mbox{O}_7 + 3\mbox{CO}_2 + 3\mbox{H}_2\mbox{O}$$

にのじ
にのじ

やや複雑な装置が必要なので、自作するよりも予め構築されたものを購入する方が楽かもしれません。

嫁のじ
嫁のじ

化学式…(ドン引き)

にのじ
にのじ

脱落しないで!まだ続くから!

発酵式の代表的な種類と概要

発酵式の中でも更にバリエーションがあるため、それぞれの特徴についてこれまた私個人の認識でざっくりとそれぞれの概要を記載しておきます。※私見の部分もあるので鵜呑みにしないで下さい 。

基本型

30〜40℃のぬるま湯に砂糖を溶かし、イースト菌を混ぜたものをペットボトルに入れるだけ。CO2発生量は発酵が始まった直後がピークで、時間が経つにつれて落ちていく。最終的にはボトル内のアルコール濃度がイースト菌の活動限界を迎えるので、夏場は1週間程度で詰め替えが必要。

にのじ
にのじ

発酵が止まる主な要因は「ボトル内の温度が低い」「アルコール濃度の上限」「グルコースの枯渇」です。

重曹型

基本型に重曹(炭酸水素ナトリウム)を数グラム加え、発酵を阻害することで長持ちさせる方法。イースト菌はやや低めのpHの環境の方が活発に繁殖・発酵を行うので、アルカリ性の重曹水溶液を加えるとpHが上がり、働きを抑える効果が得られるというもの。発酵が進むとCO2によってpHは下がるので、抑止効果は時間が経つにつれて落ちていくが、最初のピークを抑え込むという点では問題なく機能する。

食塩型

基本型に食塩を数グラム加え、発酵を阻害することで長持ちさせる方法。重曹とは違いpHは変化しないが、食塩の制菌効果によりイースト菌の繁殖を抑える効果がある。それでも繁殖の勢いがゼロになるわけではないので、重曹型と同様に時間が経つにつれて抑止効果が落ちる

ゼラチン型

砂糖水をゼラチンで固め、イースト菌と触れ合う部分のみが発酵されるようにしたもの。しかしゼリーは25℃以上で溶け出すため、せっかく固めても常温で溶け出して結局ボトル内の随所で発酵が行われるし、イースト菌の好む温度ともミスマッチなので合理性に欠ける節がある。主成分がタンパク質なので溶かす際に沸騰させてしまうと変質しやり直しになってしまう点も面倒。冬場はちょうどいいかもしれない。

寒天型

ゼラチン型と同じ理屈を寒天で固めることにより実現したもの。一度固めた寒天は60℃以上にならなければ溶け出さないため、イースト菌と寒天が触れ合う面積がすぐに広がることはない。寒天の主成分アガロース自体も多糖類だが、イースト菌がアルコール発酵する際の栄養としては使われない。また、ゼラチンと違って沸騰しても変質しないのであまり繊細な作業を要しないのも楽。アルコール濃度が高くなりCO2が発生しなくなっても、寒天部分が残っていれば液体部分を新しい水に換えることで蘇る…何度でもな!

Point

上記のそれぞれについて、時間に対するCO2発生量のイメージをグラフにするとこんな感じです。

グラフ
寒天型のグラフ

寒天型ばっかり贔屓し過ぎじゃない…?と思われるかもしれませんが、寒天型は唯一ボトル内のアルコール濃度を下げる(=水を入れ替える)ことができるので、ボトル内のグルコースを無駄なく使い切ることができ、結果的に一度作ればしばらく”調理”しなくて良い点が最大のメリットだと思います。

にのじ
にのじ

寒天内のグルコースの濃度を上げることでCO2出力量を増やせるかも…?今のボトルが空になったら試してみます。

発酵式CO2ボトル(寒天型)の作り方

お待たせしました。前置きが長くなりましたが、にのじ流のレシピと作り方を紹介します。「発酵式CO2の装置」の作り方についてはこの記事では触れませんので、悪しからず。(後日別途投稿するかもしれません→別途記事化しました。

レシピ

材料(500mlペットボトルの前提)
材料分量
150㎖程度
上白糖100g程度
250gの液体が固まる分量(パッケージ参照)
ドライイースト1g程度
にのじ
にのじ

寒天以外は厳密に量る必要はありません。

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作り方

①上白糖と寒天を溶かす

レシピの分量の水・上白糖・寒天を鍋に入れ、沸騰させます。蓋は最初から最後まで不要です。粉が全て溶け切ったところで火から下ろし、適当に冷まします。あまり長い時間放置するとそのまま鍋で固まってしまうので、たまにかき混ぜて様子を見て下さい。

②ボトルへ移して冷やす

鍋の中身にとろみがついてきたら、炭酸飲料の空きペットボトルに流し込みます。もたもたしているとどんどん固まるので、鍋に注ぎ口が無い方は漏斗を使った方が賢明です。移し終えたら常温になるまで冷やします。早く使いたい方は氷水を張ったボウル等にボトルを漬けるとすぐに固まります。その際、なるべく寒天の断面が飲み口に対して水平になるように気をつけて下さい。

Point
  • レシピ通りに作ると調理の過程で水分が蒸発し、適量の寒天を使用した場合よりもやや固めの仕上がりになります。この寒天の固さがボトルの寿命に関係してきます。
  • 水平にするのはイースト菌と触れ合う面積を不必要に広げないためです。

③水とイースト菌を入れる

ペットボトルが飲み口に向けてくびれ出す辺りまで水を入れ、イースト菌を注ぎます。ボトルを軽く振って、キャップからディフューザーまで接続すればセット完了です。発酵が始まりCO2が発生するまでしばらく待ちましょう。

大体この辺まで水を入れる

にのじレシピのボトル使用感

上記のレシピで作ったボトルを使用し始めて17日目でCO2が発生しなくなったので、液体部分を9割捨てて水を補充しました。1時間後には再びCO2が発生し、勢いも初日と同等になりました。基本型は7日目にはCO2が止まったので既に大きくリードしていますが、見た感じ寒天はあまり減っていない様子です。もうすぐ夏がやってきますが、いつまで持つのか楽しみです。

17日目。まだまだ寒天は残っている。


※この記事執筆時点で18日目のため、どれくらいの期間で寒天が無くなるのか引き続き観察し、記録を更新していこうと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。まだCO2を添加していない人こそ、是非試してみて頂きたいです。水草から光合成の気泡が上がる様子も楽しめますし、水草自体の調子も目に見えて良くなりますよー!

今回は以上です。

にのじ
にのじ

最後まで読んでくれた方が果たして何人いることやら…

最後までお付き合い頂きありがとうございました。
それではまた!

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